Re3: ジスロマック
Aki
2005/3/3
内科医です。

> いわゆる風邪はすべてウイルスによるものです。


というか風邪、という病名はつけませんよね。
俗語に類するものではないか、と思います。
下に出てる感冒、ならありですが、いずれにせよ概念があいまいですよね。
寒さで鼻水が出ても、花粉症でも本人がそれと気づかなければ風邪といってしまうわけですし。そこで風邪薬が出ないと怒る、「PL中毒」の方も結構います。

> 扁桃腺炎は連鎖球菌という細菌で起こる場合があるし、肺炎は肺炎球菌などが原因で、これはウイルスの病気ではないから抗生物質が選択されてもおかしくはない。


ウイルス性の肺炎もありえますよね。まあ、肺炎まで行ったら抗生物質が無し、ということはありえませんが。

> 扁桃腺の腫れが連鎖球菌が原因かどうかは、検査キットが普及してきて、すばやい診断ができようになっているので、抗生物質が必要かどうかはすぐに調べてもらうことも可能でしょう。


正直、さすがにのどが痛いです、といって来た方全員に検査
キットを使うのは抵抗がありますし、普及しているというほど普及しているんでしょうか?たいした検査でなくても(高価でないという意味で)地域格差がかなりあると思います。検査はしても良いと思いますが、普通はいくつかの鑑別するポイント(頚部リンパ節腫脹とか)で、ウイルス性か細菌性か判断していると思います。私は違いますが感染症専門医でもそのようにしているようでした。そしてそれで十分実用的であると感じます。一方扁桃腺炎が問題になる場合は喉が詰まるかどうかだと思うので、詰まりそうで命に関わる場合は(まず入院ですけど)ウイルス性の可能性が強いと感じても、抗生物質投与が現実には行われると思います。haripoさんの意見に反対するのではなく、何でもこうだ、と簡単に決められれば医者はいらないので、時にケースバイケースだから医者の説明もよく聞いてみて、ということです。今議論されている方はよくわかっていても、たまたまちょっと見た方が、病院で抗生物質を使っていたらすぐ文句を言ってくる(文句だけならいいですが)かもしれない、と思ったので。

> 「風邪」という診断なら、あくまでも抗生物質は「いらない」ことになると思います。


私は医学生になる前、医学に興味を持つ前から常識だと思っていました。そして医者は患者が欲しがるから仕方なく出している、と親族一同に医療関係者はいませんが、そう聞いていました。どこできいたか忘れちゃったんで、どうしてずっとそう思っているのかわかりませんが、多分年齢もみなさんと同じか若いと思います。ここで議論されていることは必要ですし尤もですが、テレビなどではなく親や先生に習うことであるような気もします。時代が違うのかもしれませんが。というわけで、せっかくの議論を次世代、次次世代へと活かして欲しいものです。ちゃんとお子さんに教えてあげて欲しいです。いろんな病院に行ってますが、都会の真ん中の病院で若くて学歴高そうな人に風邪引いたので早く治したいから薬をくれ、といわれると正直頭を抱えます。


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