Re2:吸入ステロイド
チャビ/研究
2006/8/1
まず、喘息という病気を簡単に説明させていただくと、のどの空気の通り道(気管支)に炎症が起こり、気管支の筋肉が縮み、空気が通りにくくなる(その為息苦しくなる)病気です。テオフィリンとステロイドの違いは、テオフィリンは気管支の筋肉を無理やり広げるお薬であるのに対し、ステロイドは炎症を抑えてくれるお薬であるという違いがあります。
では、なぜ発作がないときでもステロイドを使うかといいますと、喘息の患者さんは発作がないときでも炎症を起こしやすくなっており、炎症を繰り返した場合、気管支の筋肉が分厚くなったり、硬くなったりしてしまい(足の裏に刺激が加わり続けるとたこ・まめなどになって盛り上がったり硬くなるのと同じです)、空気の通り道が狭くなったり、縮んだ状態から元に戻りにくなったりします。これを気道のリモデリングというのですが、最近の研究でこのリモデリングが喘息の慢性化・悪化に関係があることが分かってきました。ステロイドは炎症を抑えることができるため、このリモデリングを防ぐ事ができるのです。
また吸入ステロイド薬は、気管支のみに作用するので、飲み薬に比べて少ない量で、確かな効果が得られます。吸収されてからだに行き渡る量は量はとても少ないので、他の臓器にはほとんど影響を与えない(全身性の副作用は少ない)と考えられます。
ただ、お口の中の免疫力が落ちてしまいますので、薬局でもお聞きになられたかと思いますが、必ずうがいをされるようにしてください。
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