新型インフルエンザ
まつ/父親
2009/5/9
いろんな報道を見聞きして、感じたことを書いてみます。かなり極端な意見になってしまいますが。。。

○感染拡大を防ぐためのコストは大

流行が広がると、感染をさらに拡大させないために、入国制限だけでなく、外出自粛も実施されるようですね。これから気温が上がっていくので、流行は徐々に終息するでしょうが、本番は今年の冬です。間違いなく、国内でも感染が急拡大すると予想されます。そのとき、もし本気で入国制限・外出自粛などを推進すれば、今年の10月から来年3月ごろまで、ヒトの動きが厳しく制限されることになります。この結果、ディズニーランドや百貨店は閑古鳥。経済的にも大損害で、失業者も急増。いまの騒ぎ方だと、学校まで閉鎖されかねません。

問題なのは、インフルエンザが流行するのは、今年1回限りではないということです。毎年決まって冬場の6カ月ほど、日常生活が大きく制約される可能性もあります。このような状況は、人々に受け入れられるのでしょうか?

○感染拡大を防ぐことは可能か

ウイルスは渡り鳥を媒体に拡散するといわれますから、ヒトの動きを完全に止めたとしても、他国からのウイルス侵入は防ぎようがありません。

ヒト同士の感染はどうでしょうか。家に閉じこもり続けることは不可能ですから、最低限の外出は避けられません。そのとき、たとえマスクによって空気感染を防いでも、皮膚などを通して感染するリスクまでゼロにすることは困難です。

さらに、前橋レポートでは「全体の2割を占める不顕性感染者が大流行の原因ではないか」との示唆が述べられています。つまり、ウイルスに感染しているにもかかわらず、発症(熱など)せずに元気に活動している人が、ウイルスをばらまいているわけです。ところが、不顕性感染者に対しては何の対策も講じられていません。

これらを考えると、どんなに厳格な感染防止策を講じても、そもそも流行は防げないと思います。

○ウイルス抑圧の結果起こること

インフルエンザに自然感染すると、人体はかなり強い抗体を獲得します。ウイルスが毎年ちょっとずつ型を変えたり、数十年に1度の割合で大きく型を変えるのは、宿主(人間)の抗体獲得に対するインフルエンザ・ウイルス側の当然の対応策といえます。そして、この対応能力は極めて優秀。最近の例では、タミフル耐性ウイルスがあっという間に現れました。インフルエンザ・ウイルスの変異能力は、人間の科学力をはるかに上回っていると思います。

この点を考えると、新型インフルエンザを押さえ込もうという現在のスタンスは、皮肉なことに、さらに強いタイプの新型ウイルスの発生を誘発しているのではないか。

………こういったことを考えていると、「いかに新型インフルエンザを封じ込めるか」という世間一般の論調に、やりきれないものを感じてしまいます。

「人類の英知を結集して、インフルエンザ・ウイルスをコントロール下に置く」という現在の目標から、「インフルエンザ・ウイルスとうまく共生していく」という方向へ、舵を切り替えるべきではないでしょうか。


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