真弓先生のことは、インターネットなどでしか知りません。しかし、なかなか筋金の入ったことを実践しているのだなぁと思います。どちらかといえば医師いうのは、病気に対する体の反応に介入したがるものです。それは、医師にとって唯一できる「目に見えた」手段であるからですね。あまり必要のない薬であってもとりあえず処方する。これはいろいろと理由があるのですが、最大の理由はおそらく「責任」の問題です。つまり、「なにか対応をした」という事実が必要なのです。あとになってクレームがあっても、現代医学のセオリーにしたがい、薬の処方など最善の手を尽くしたという反論ができますから。しかし、真弓先生は病気は自然に治るものだから、(薬などで介入せずに)治るのを手助けする方法を講じましょうという、そういうスタンスですね。これはみなさんが考える以上に大変真剣な覚悟がいります。それでもしも悪化した場合には、診断にあやまりがあり、医師として必要な処置が遅れたのが原因だと訴えられかねない。何もしないということはとても責任を担うことです。ちゃちゃさんが、すこし無理をしても遠方のこの病院へ通おうとおもったことは理解できます。でも、私が真弓先生の立場ならこう思うかもしれません。「はるばる来れるくらいなら、こなくてもいいのです。あなたに迷いがあるのなら、それは子供の健康問題そのものではなく、あなたの考え方、価値観の問題です。まあもっとも、そういうことを知っていただくために私は仕事をしていますから、あなた本人にきていただくことはやぶさかではありません。しかしもうちょっと落ち着いて考え直してみてはいかがでしょう。一体、私に<何を>診てもらいたいというのかを。」