参加者一人一人にとって役立つ情報を、講演会で提供していくことも大切ですが、それだけでは限界があるんですよね。結局、参加してくれた人が、講演・質疑の内容を、自分の中でしまい込んでしまうのではなく、家族、保育園、幼稚園、サークル、ホームページ、メーリングリスト、等々を通じて広げていくようにしないと。この点は、前回の講演で、母里さんも強調されていました。では、そのためには、何が必要でしょうか。思いついたことを、3点挙げてみました。1. なによりも第一に、本当に正しい情報は何か、ということを考えること。予防接種を勧める側から提供される間違った情報を正すだけでは不十分。予防接種に慎重な側の意見も批判的に検討して、自分たちの考え方を、お医者さんと話し合えるレベル、他の人に勧めることができるレベルにまで引き上げることが必要。2. 参加者の対象を広げる。親だけでなく、保健士や保育園・幼稚園の先生なども。3. 講演会の議事録は全て公開して、誰もが利用できるようにする。でも、参加しなくても講演会の内容が入手できるのであれば、誰も参加してくれなくなってしまうかも(だから、今は1年後にしか公開されないようにしてあります)。あと、講演中で使う/使わないは別として、しっかりしたレジュメを用意してた方がいいのでしょうか? テーマがインフルエンザであれば、○予防接種で感染・発症を防ぐことはできますか?○予防接種の有効率はどの程度と言われていますか?○予防接種で脳炎・脳症を防ぐことはできますか?○予防接種で他人にうつすことを防ぐことはできますか?○タミフルは飲んだ方がいいのでしょうか?○脳炎・脳症の確率はそんなに高いのでしょうか?○そもそも、インフルエンザに罹らないのは良いことなのですか?のような項目を用意しておき、「お医者さんに勧められたら、こう言ってみましょう。他の人に聞かれたら、こう教えてあげましょう」という観点から答えを作る。もちろん、医学的にも耐えうる水準で、かつ分かりやすく。ちょっと手間ではありますが。