子供が成長の過程で経験する日常的な病気や不調は、破綻の結果ではなく、必然のある前向きなものだと考えます。1 成長としての病気例えば免疫は実際に病原菌に遭遇して、免疫系を強化させます。感染を経験することが免疫系の成長といえます。小さな子供がなんだかわからないけど熱を出した。それは確かに病気なのだけれど、一方でそれは必要のある経験でもあり、その病気は成長の一場面と見ることもできるかと思います。2 調整としての病気疲労やストレスによって風邪をひくことがあります。ところで、風邪の一原因が疲労というのなら、風邪から回復するには疲労の解消が必要になります。だとすれば風邪をひくことが、それまでの体に対する不自然の蓄積(疲労)を清算する機会になる。病気というのは健康と反対の状態というのではなく、健康でも病気をする。免疫系が不十分な子供は当然いろいろ病気(感染)を経験しますが、それは不健康だからではなく、正常(健康)だからです。食べすぎで下痢をしたといっても、それはお腹を壊したのではなく、お腹が正常だから、保護機構として調整をしている。成長のためや、体を回復させるための病気を、いちいち故障のように捉えない。最近ホメオパシーが話題に上りますが、このような考え方が理解できないと、なかなか使いこなせないと思います。