従来は、BCG接種前にツ反を行い、結核菌に感染しているか、スクリーニングしてから、BCG接種をしていましたが、乳幼児時期のツ反は、結核菌に感染していないのに、陽性を示す(偽陽性)ことが多いと言われています。 先述しましたように、日本では、6カ月未満の乳児が結核に感染している確率は、2/10万人と言われます。また、乳児の結核既感染率(結核に既に感染している率)が、0.04%程度と言う報告もあります。 乳児にBCG接種前にツ反を行った場合、ツ反陽性者のうち、約70〜75%は、偽陽性(本当は結核菌に感染していないのに陽性を示す)と言われます。 乳児にツ反を行うと、偽陽性を示した為、BCG接種を受けられない子供さんが、年間、3〜4万人生じ、その子供さんの中には、本来必要がない化学予防(抗結核薬の内服)を受ける子供さんが生じます。 上記のような理由で、ツ反を省略し、BCG接種を行うようになったそうです。