II.調査研究
3.成績
C.小学校の欠席率によって見たワクチン効果
(前文)

前章において,学童に対するインフルエンザワクチン集団接種が,地域流行抑止の面でさしたる影響を現してはいないことを述べたが,直接接種を受ける学校集団は,いかなるワクチン効果を蒙っているのか。

以下に,1984,1985年度に県下の全高校・小中学校を対象として行われた,県教育委員会および衛生公害研究所共同による流行期間内欠席者数調査報告の中から,市域小学校を抽出して,欠席率を指標として見たワクチン効果の実態について述べて見たい。言うまでもなく,ここにいうワクチン効果とは,集団防衛のレベルに関するものであって,個人防衛のそれではない。


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