III.われわれの見解
8.まとめ

健康学童への集団強制接種によって,社会をインフルエンザから防衛するという,我国独自のポリシーには,多くの疑問がある。明確な根拠を欠くまま,従来のやり方に固執するのは賢明ではあるまい。

社会防衛から個人防衛へ,集団接種から個別接種へとスタンスを変えるべき時期に来ていると思われるが,それを行なうにしても,今のワクチンは非力に過ぎるようである。いずれにしても,十分な検討を経て,方向を見定め,その方向に沿ってより効果的なワクチンの開発に向かうことが私達の願いである。


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