こんにちは。長文失礼です。> 風邪をひくたびに体が強くなっていくと思いなさいと言われました。その通りだと思います。いいお医者さんですね。> 薬を飲んでくれるならいいのですが。。何度か書いたことがあるのですが、風邪に効く薬というものは存在しません。風邪のときに処方される薬は、(1)合併症を未然に防ぐため、(2)症状をやわらげるため、の二つのタイプがあります。合併症を防ぐための代表例は抗生剤ですが、最近は、耐性菌の問題の方が深刻化してきたため、新聞などでも、風邪のときには抗生剤は必要ない、ということが必死にアピールされています。このあたりは、『10年前の常識は、今の非常識』の典型例ですね。また、症状をやわらげるための薬も、なんでもかんでも飲ませるのではなく、本当に必要なものだけを取捨選択して、少量を飲ませた方がいいと思います。理由は三つ。第1に、薬には当然、副作用が付き物です。投与量が増えるにつれ、投与が長引くにつれ、副作用のリスクが大きくなります。第2に、いろんな薬を一度に飲ませると、思わぬ副作用が起きる可能性があります。以前、ある雑誌を読んでいたら、「日本では他の国に比べインフルエンザ脳炎が飛び抜けて多いが、危険な解熱剤を処方していることに加え、多くの薬をカクテルにして飲ませるからだ」という文章に出会ったことがありました。第3に、風邪のときに現れる症状は、体がウイルスを外に追い出そうと頑張っている結果生じているものです。それを薬によって抑えてしまったら、しばらくは快方に向かったようにみえても、またウイルスが勢力を盛り返して、結局、治るのが遅くなってしまったという結果になりかねません。では、なぜ、お医者さんは風邪の時に大量の薬を出すのでしょうか? 依然として、薬が必要と考えるお医者さんが多いというのが一つめの理由。もう一つの理由は、私たち患者の方が大量の薬を求めているから。お医者さんが風邪だと診断し、薬は不要だと考えても、「2〜3日寝ていれば治りますよ」なんて言ったら、患者の方が「薬を出さず、寝ていればいいなんて、なんてヤブ医者だ!」と怒り、ウワサが広がってしまうのが怖いから、仕方なく薬を出してしまう。結局、お医者さんだけでなく、私たちが風邪に対する考え方を変える必要があるのです。「最低限の薬だけ処方してください」と伝えれば、お医者さんも変わっていくと思いますよ。子供が風邪をひいたときには、まず2〜3日様子をみて安静にすることが大事だと思います。個人的な考えですが、鬼のような形相で薬を飲ませるよりも、ダッコして安心させる方が、直りは早いと思います。そして、実は他の重い病気だった、という兆候を見逃さないようにすることです。