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No.4262 : Re2: お気持ちお察しいたします…
( 返信 )
 knowtochange  研究者研究者 - 2005/11/15(火) 00:13

CHICAGOさんの「疑問」に対する回答を科学的観点からアプローチしてみることは、研究を支援してくださっている納税者に対する責任と考え私見をはさませてもらいました。

この投稿で必要以上にタミフルの不安を感じてもらってもこまりますので、疑問のある方は、薬剤師さんにご相談ください。

> > 実際、タミフルは、脳に届きにくい成分というデータが

> > 得られていることで評判のお薬です。

> > 通常であれば、その可能性を考慮すべき優先順位は

> > 残念ながら低いものです。


脳に届くかどうかというのは、私は専門ではないのですが、一般的に脂溶性によって決まると聞いたことがあります。タミフルの化学構造式を見ると、脂溶性が著しく低いとは思えないというのが正直な感想です(一応、ここは専門)。つまり、この化合物は脳に入っていてもおかしくないんじゃないか?というのが、第一印象です。で、タミフルのインタビューフォームを読んでみると、(以下引用)
「4.分布
(1) 血液-脳関門通過性
〈参考/ラット〉45)
ラットに[14C]オセルタミビル20mg/kg を単回経口投与した際、中枢神経系への移行は少なかった。
〈参考/幼若ラット〉46)
生後7 日齢の幼若ラットに[14C]オセルタミビル1,000mg/kg を単回経口投与した際、脳中の曝露量は血漿中の240 倍であったが42 日齢ラット単回投与時には1.4 倍であったことよりラットの成長と共に低下することが明らかとなった。

11.小児等への投与
(1) (すいません略します)
(2) (同上)
〈解説〉
使用経験がないため、1 歳未満の患児(低出生体重児、新生児、乳児)への本剤投与の安全性は確立していない。海外で実施された幼若ラット(7 日齢)にリン酸オセルタミビルを高用量(1,000mg/kg)*投与した前臨床試験において、リン酸オセルタミビルの脳での曝露量が、成熟ラット(42 日齢)に比較して1,500 倍になったとの報告がある。この原因として、血液脳関門が未熟であることが可能性として考えられている。
なお、国外臨床試験においては体重8.1kg 未満、国内臨床試験においては体重8.5kg 未満の幼小児に対する使用経験はない。
*:日本人小児における臨床推奨用量の500 倍」

というわけで、ラットの実験結果からは、ラットの子供の場合は、血液能関門が未熟で脳内へのタミフルの分布が高くなる可能性があると考えることもできると思います。血漿に比較して脳内の分布は、7 日齢の幼若ラットでは約1,540 倍、14 日齢では約650 倍、24 日齢では約2 倍、42日齢(大人のラット)では、1.4倍とのことです。(ただし、この結果は1000mg/kgという高い投与量)

低い投与量では、子供ラットも大人ラットも実験結果の数値データなかったのでなんともいえませんが、大人では、脳内への分布は少なかったと記されています。ラットの子供(14日齢)なら脳内の濃度は、大人とは比較にならない濃度を有している可能性があるのではないでしょうか?まあ、でも人間では、臨床試験の有害事象で報告にあがっていない以上、なんともいえませんが、、、。
とりあえず読んでみたところ、血漿中の濃度を大人と同じ程度にする投与量が設計されています。(引用ー「これらの結果より、オセルタミビル及びRo64-0802 は、日本人小児においても国内外成人及び国外小児と同様の体内動態を示すことが示唆された。また、小児におけるオセルタミビル2mg/kg 投与によるRo64-0802 の血漿中曝露量は、成人において有効性及び安全性を示した投与量75mg 及び150mgでの血漿中濃度の範囲にあり、日本人小児に対するオセルタミビルの2mg/kg 用量は、国内外成人及び国外小児と同様の有効性及び安全性が期待されるものと考えられた。」)

これは、ウイルスへの効果を維持するための投与量で、子供の脳内で万が一、副作用が存在する可能性まで考えての投与量ではないのでは?と感じましたが、専門家の見解を聞いてみたいところです。
14日齢で血漿に比較して650倍の脳内分布というのが、気になりますが、14日齢って人間だと何歳なんでしょう、、、??単純に20歳で成人とすると6-7歳になるのでしょうか、、。
あくまでラットの結果なんで、人間でも脳内に高濃度で分布するかは全く不明です。

> 私はそこらへんの専門的なことはわからないのですが(大きな口>をたたいてすみません><)、疑問があるのですが、タミフルの副>作用と添付文書に明記されている精神障害ってどこからくるも>のなんでしょう。。。


タミフルの精神障害は、患者さんたちの事例が報告されたことにより、市販後に記載された注意事項のようです。つまり、タミフルが精神障害を引き起こすのか、それともインフルエンザの脳症によるものなのかは、(厚生労働省が調査や試験をしない限りこの後も)なぞです。
下記の文中に販売者のタミフルの副作用の可能性が低いという見解が記されています。
(引用)
7)精神・神経症状:
「幻覚」「妄想」「譫妄」「痙攣」「意識障害」「異常行動」などの精神神経系の軽微でない副作用が報告されたことから「重大な副作用」に「精神・神経症状」を記載した。
インフルエンザウイルス感染症においても、不隠、幻覚、痴呆、錯乱等の精神症状を認めることがあり、これらはウイルスの直接的な影響よりむしろ発熱や脱水に伴う症状と考えられている。小児や高齢者などは、発熱や脱水の影響を受けやすいため、特に精神神経系の副作用に注意すること。(ここまで引用)

発熱や脱水で説明がつく現象なのかな?と思ったりします。
なんとなく子供に限った現象なようにも思いますし、、、。

いずれにせよ、自分自身の目で中立の立場を意識して、タミフルの効果について考えてもらいたいと思います。脳内の分布の可能性は否定できませんが、臨床試験で安全性が確立しており、臨床試験において意識障害や幻想、異常行動がきちんと評価されたかどうかが、結局のところポイントになるのではないかと思います。もし、きちんと評価されていないのであれば、異常行動や幻想がタミフルによるものなのか、それともインフルエンザ脳症によるものなのかを調査する必要性があるのではないでしょうか?
さしでがましい長文の投稿、失礼しました。患者さんたちの疑問に答えるつもりでしたが、思わぬ長さになってしまいました。
私は、専門家ではありませんし、インタビューフォームを熟読していないので、不正確な情報と判断もあると思います。興味のある人には、ご自分で読んで理解していただければと思います。

インタビューフォームは
http://www.chugai-pharm.co.jp/hc/di/scholar/item/drug_data/tam/if/tam_if.pdf
にて自由に閲覧可能です。

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