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東洋医学 2 〜 体質 コンディション | 東洋医学は、体の状態によって治療計画を立てます。
例えば、発熱しているときには、そのときに「汗は出ているか、手足は温かいか冷たいのか」などの状態に目を向け把握します。
そのときに体がどのようなコンディション「設定」なのかということがテーマであるのです。
通常、病院で使用するような薬は、この病気にはこの薬、この症状にはこの薬というように、病気や症状によって使われる薬が決まります。
一方、漢方薬の場合には、症状や病名などで分類されるのではなく、例えば「体力があるがっしりした人が発熱し、汗が出ていない」というように、コンディションによって決まってくる。そのときにどんな病気なのかはあまり関係がないのです。
この特長の違いを、うまく表現した文があります。
1 風邪はウイルスによっておこるのだから、敵であるウイルスに対抗しダメージを与える手段をとればよい。(西洋医学的)
2 風邪などの病原菌は年中身近にあるが、体調がよければ滅多に風邪などひかない。だからテーマはコンディションにあるのだ。(東洋医学的)
ところで、このような考え方の違いをきちんと把握しないとつじつまの合わない努力をすることになります。
「咳に、病院からもらった咳止めを与え続けるのが心配になったので、今度は咳に効く漢方にしてみた。」
こんな話を時々聞きますが、おそらくそのやり方で効果が上がる人は少ない。
なぜならば、漢方薬の場合には、「咳」などという症状よりも、体質やコンディションの状態がもっと大切であり、それによって処方がちがってくるからです。「まず咳を止める」という発想そのものが、東洋医学の考え方とは違う。
「コンディションがよくなれば咳など必要なくなる」
症状の改善はコンディションが改善した結果としてあるのであって、目的ではないからです。
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