II.調査研究
2.対象と方法
B.方法
2)「指定校」を対象とした調査と検査
(ii)インフルエンザHI抗体価検査
1981年度から,「指定校」5校の2年生約600人を対象に,毎年流行を挾む11月と5月に,すなわち6か月ごとに年2回の採血を行い,HI抗体価を測定した。ただし,これらの児童が6年生になった年の第2回目の採血は,1986年3月に実施し,5か年間の計画を終了した。特に強調しておかなければならぬ点は,この検査は,同一児童を対象に,5か年間連続して行ったものであると言うことである。
血清の一部は,必要に応じて,その他の測定株あるいは測定法により測定しなおす場合や,その他の検討に備えて,フリーザーに凍結保存されている。ただし,この報告書では,各流行期にその年のワクチン株をもって測定したHI抗体価の成績を主たる資料として,これをもとに検討した結果について述べる。抗体価測定に用いたHI試験は,マイクロタイター法によっているが,一般に広く用いられている方法なので,測定法の詳細は省略する。HI試験はすべて県衛生公害研究所で行われた。
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