米国の代表的な小児科書であるPractice of PediatricsにおいてLoda等16)は「インフルエンザワクチンはインフルエンザをコントロールする効果はないが,cystic fibrosis,先天性心臓病,糖尿病,喘息(ただし卵アレルギーでない者),リウマチ性心疾患その他の疾患を有する小児には接種することが望ましい」と述べている。もし,インフルエンザワクチンが,インフルエンザを軽症化する能力を有するならば,ハイリスク児に接種することは有益であろう。しかし,この点についても明確な証拠は乏しい。前記織田はこの点についても否定的である。