1月15日に、管理者宛てに、NHKの方から以下のようなメールが届きました(一部、置き換えてあります)。その後、管理者の中で数人が、NHKの方と何度かメールのやり取りをして、番組の収録にも参加(観覧)することになりました。このスレッドでは、そのときの経緯・感想などを記録するためのものです。なお、番組は2月29日にBS1で放送される予定です。3月以降に再放送もあると思います。--- メール ---カンガエル・ネット様拝啓私はNHKの○○と申します。ネットで親の立場から予防接種に対する不安や疑問に取組んでられるのをみて、ぜひあるアンケートをお願いしたいと思いました。NHKでは、毎月最終日曜日に衛星第一放送(BS1)で、「BSディベートアワー」という討論番組を放送しております。この番組で2月29日(日)に「感染症対策の現状」について討論をしたいと考えております。昨年春、アジアを中心に8千人を越す感染者と、8百人近くの死者を出した“SARSショック”から一年。世界を震撼させたこの新興感染症には、現在も有効な治療法やワクチンはなく、制圧宣言後も散発的に感染者が発生するなど、いつまた感染爆発が起こるか予断を許さない状態が続いています。いつ人類を襲うのか分からない感染症にどう向き合えば良いのか、その危機管理はどこまで必要なのか、その時人権や生活は守られるのか? SARS危機を巡る各国の対応や日本の状況などを見ながら、医療、行政、危機管理、人権など、様々な立場の論客を招き、「見えざる敵」感染症への対策について討論する予定です。ご趣旨に賛同していただけるようでしたら、別紙のアンケートにお答え下さいますようお願い申し上げます。なお、伺ったご意見はそのまま放送で紹介されることはございませんのでご安心下さい。放送でご紹介させていただく際には、必ずご連絡をさせていただきます。お忙しいところ恐縮ですが、なにとぞご協力をお願い申し上げます。敬具記1.放送日 2004年2月29日(日)22:00〜23:49 衛星第一放送(BS1)2.番組名 「BSディベートアワー」3.番組HP http://www.nhk.or.jp/bsdebate/index.html以上渋谷区神南2-2-1 NHK「BSディベートアワー」事務局○○ ○○電話:03-XXXX-XXXXFAX:03-XXXX-XXXXEmail:XXXX at XXXX dot nhk dot or dot jpSARS対策に関するアンケート2004年 月 日記入御記入者名ご連絡先 お電話e-mailご職業・肩書き1. SARSをはじめとする、新興感染症について。国の対策は万全だと思いますか? 国はSARS対策として情報提供や相談窓口の設置、予防、訓練の実施などの取り組みを行っています。また、去年、感染症法を改正して、第二次感染を封じ込めるため国の権限を強化しました。果たして対策は万全だと思いますか?2. SARSなどの新興感染症が発生した場合、どんなことが不安ですか?3. 「強制隔離」などの強制権について。どこまで認めるべきだと思いますか? どんな場合に認めるべきでしょうか? 海外ではすでに感染が判明した患者だけでなく、感染の疑いのある人やおそれのある人の強制隔離が認められている国もあります。日本ではSARSと天然痘に限り、国の強制権が執行できるよう、法律が改正されました。これについて人権を侵すおそれがあるという指摘もあります。あなたは国の強制権について認めるべきだと思いますか? それはどんな場合に認めるべきでしょうか。4. 感染症について。自由なご意見をお願いします。5.その他(ご自由にご記入ください)できれば2004年1月20日(日)までにお答え頂くと助かります。ご協力ありがとうございました。
くじらです。アンケートには以下のように回答しました。>1. SARSをはじめとする、新興感染症について。国の対策は万全だと思いますか?>国はSARS対策として情報提供や相談窓口の設置、予防、訓練の実施などの取り組みを行っています。>また、去年、感染症法を改正して、第二次感染を封じ込めるため国の権限を強化しました。>果たして対策は万全だと思いますか?・SARSは日本では本当にないのか?これだけ、中国など行き来しているのにもかかわらずゼロというほうが怪しいのではないかと思っています。・日本の国の情報提供は正しいのでしょうか?・各保健センターでの取り組みはどうなのでしょうか?母親の立場では保健士さんと話す機会が重要になってくるように思います。(例えば、健診のときなど。)今、予防接種の対象になっている感染症「麻疹、日本脳炎など」に対しても予防接種は効く!という一辺倒の意見しか聞けず、副作用に関しても報告が本当は数倍あるのではないかと疑問。>2. SARSなどの新興感染症が発生した場合、どんなことが不安ですか?・どんな症状で経過はどうなのか?・SARSの場合は罹っても、治った人もいれば、治らなかった人もいる。その違いは何なのか?プライバシーの問題もあるかと思うが(もともと体が弱かったのか?他の病気と合併したのか?)なるべく公開して情報提供してほしい。>3. 「強制隔離」などの強制権について。どこまで認めるべきだと思いますか?どんな場合に認めるべきでしょうか?海外ではすでに感染が判明した患者だけでなく、感染の疑いのある人やおそれのある人の強制隔離が認められている国もあります。日本ではSARSと天然痘に限り、国の強制権が執行できるよう、法律が改正されました。これについて人権を侵すおそれがあるという指摘もあります。あなたは国の強制権について認めるべきだと思いますか?それはどんな場合に認めるべきでしょうか。・「強制隔離」というものがどんなものかよく知りません。教えてほしいです。>4. 感染症について。自由なご意見をお願いします。あまり病気の恐怖ばかり煽っているようなところはないでしょうか?例えば、他の感染症の比較的軽いとされる水疱瘡などでも恐ろしい病気のように書かれているような時もある。新しい型のH5型のインフルエンザなどは、どのように出現するか予知できないけれど。5.その他 (ご自由にご記入ください)・最近、病気は罹ったら怖いものという面からみた情報が多いような気がする。例えば、安保徹さんの「免疫革命」のような内容の病気に負けないように人間も反応しているんだということを知らせないと人間は薬ばかり頼るようになると思う。
私の回答は以下です。日付は1月20日になっていました。〜ここから〜ご連絡いただき、ありがとうございました。カンガエルーネットの管理者の一人です。私の考えをまとめてみましたので、ご査収ください。なお、以下は、カンガエルーネットの意見ではなく、一個人の意見です。時間がなかったので、うまくまとまっていません。申し訳ありません。また、番組の主旨からも外れている可能性大です。その場合は無視していただいて結構です。> 4. 感染症について。自由なご意見をお願いします。> 5.その他(ご自由にご記入ください)まずは、感染症一般論から。そもそも、感染症を撲滅してしまおうという方針に、常に疑問を感じています。1. ウイルスを撲滅する、あるいは活動を弱めることが、逆に、新たなウイルスの発生(突然変異)を促さないか。2. 感染症を避けることが、人体の抵抗力を弱めることにならないか。以上の2点に関して補足します。感染症については、個人の利益と社会の利益が一致していないと思います。当然ですが、個人個人にとっては、感染症による死亡をいかに回避するかが最大の利益です。しかし、社会全体にまで広げた場合、本当にそういえるのでしょうか? ひょっとしたら、感染症を撲滅しない方が「結果良し」となるかもしれません。3. ハクビシンのように、感染源の可能性があるという理由だけで大量処分してしまう感覚の醸成。人間だけが良ければ、、、という発想ですね(環境破壊と同根)。新型感染症と大騒ぎされたウイルスが、実は以前から存在していたことが判明するケースがあります。つまり、医療技術の進歩によって人間が「発見」しただけ。未開の地に人間が入り込んでいった結果、致死率の高い新たな感染症を広げるケースも多くなっています。人間中心の思考から脱することも必要です。100年以上先のことを念頭に置き、「感染症といかに共生すべきか」という視点に切り替える必要があると思っています。では、一親としての視点ではどうか?確かに、感染症で子供を亡くすのは悲しいですが、人間といえども生き物である以上、亡くなるのは当然のことです。それに、感染症に限らず、死亡するリスクというのは日常生活のなかで常に隣り合わせです。たとえば、麻疹で死亡するリスクと、交通事故で死亡するリスクは同じ程度、とか。ですから、「絶対に子供を死亡させない、そのためには様々なことを犠牲にする」というスタンスではなく、「子供が死亡するのはある意味当然のこと。だから、常に一生懸命子供と向かい合って今を大切に生きよう」ということを心掛けています(大げさ?^^;)。最終的に、子供が老人になったときにも健康に生活できるように、と願っています。> 1. SARSをはじめとする、新興感染症について。国の対策は万全だと思> いますか?国はSARS対策として情報提供や相談窓口の設置、予防、訓練> の実施などの取り組みを行っています。また、去年、感染症法を改正し> て、第二次感染を封じ込めるため国の権限を強化しました。果たして対> 策は万全だと思いますか?過剰だと思います。> 2. SARSなどの新興感染症が発生した場合、どんなことが不安ですか?行政・マスコミの過剰反応でパニックが広がる事態。> 3. 「強制隔離」などの強制権について。どこまで認めるべきだと思い> ますか? どんな場合に認めるべきでしょうか? 海外ではすでに感染> が判明した患者だけでなく、感染の疑いのある人やおそれのある人の強> 制隔離が認められている国もあります。日本ではSARSと天然痘に限り、> 国の強制権が執行できるよう、法律が改正されました。これについて人> 権を侵すおそれがあるという指摘もあります。あなたは国の強制権につ> いて認めるべきだと思いますか?それはどんな場合に認めるべきでしょう> か。最小限(医療関係従事者など)以外は、認めるべきだとは思いません。〜ここまで〜以下の文章は、NHKの方と何度かメールでやり取りをした後、NHKのホームページに投稿した文章です(自由投稿の013)。2月10日付けです。500文字という字数制限があったので、ずいぶんとコンパクトになってしまいました。〜ここから〜感染症を撲滅してしまおうという方針に疑問を感じている。大半のウイルスの自然宿主が野生動物である以上、根絶という選択肢は非現実的。ウイルスの活動を弱めようとする行為が、新たなウイルスの発生(突然変異)を促すことにならないか。ウイルスと人間が対立する構図を強めていくと、ウイルスはますます手に負えなくなっていくと思う。SARS・鳥インフルエンザが「強い感染力」を身に付ける方向で変異していったら一体どうするのか。人類の将来をもっと長い目で捉え、「感染症とどう共存するか」という視点に切り替えることが必要。目の前のリスクを避けることだけが危機管理ではない。感染症に関しては、確かに、個人の利益と社会の利益が一致していない。通常は、公衆衛生の観点から個人の権利が犠牲にされ、今回のSARSでも強制隔離などが正当化されている。しかし、感染症と共存していくという考えに切り替えると、個人が犠牲にすべきは「ある程度の自然感染に伴うリスク」と違った結論になる。今回のSARSの件では、政府・WHOによる「対策」はあまりにも過剰だと思う。強制隔離も、医療従事者など最小限以外は認めるべきではないと思う。〜ここまで〜この時点では、まだ自分の考えをしっかりまとめることができていなかったと反省しています。収録後の感想で、もうちょっと詳しく書いてみたいと思います。
観覧席から発言をした後(放映前)の感想です。NHKスタッフ宛に送ったものを一部改変したものです。()の部分----BSディベート スタッフの皆様へ観覧を考えておりましたところに(担当の方)から声がかかり即座に受けさせていただきました。参加の機会を与えていただき感謝申し上げます。ハンセンの曽我野さんの隣で声の震えを感じながらお話を聞けたこともありがたいことでした。当初は欲張った内容を考えておりましたが、1,2分でしかも自分にしかいえないことは何かを考えた結果が事前にお送りしたものでした。しかし、現場での特に、松田先生、光石弁護士の発言に少しでもつなぎたいという思いからやや内容をかえましたので、用意したものの後半が話せませんでした。竹田先生の予防接種礼賛と受け止められる発言に反応したい気持ちがいまだにくすぶっております。もちろんワクチン全否定ではありませんが、そこにはかなり幻想があるようですし、自然界と人体の成り立ちに即して、予防接種を冷静に評価しなおす課題があるように思うのです。私は、子どもの被害の性質=任意接種、医薬品副作用被害救済(薬事法)ですから、健康局ではなく医薬食品局とのかかわりが強いのですが、自然と予防接種法と薬事法、言い換えれば予防接種被害者といわゆる薬害被害者双方とかかわることとなりましたために、現在、大阪のMMR訴訟支援と、薬被連(全国薬害被害者団体連絡協議会)が活動の両輪となっています。昨日(2月25日)も上京し、独立行政法人医薬品医療機器総合機構設立に関して昨年3月以来第9回目の交渉を行いました。主に副作用被害救済の担当です。被害20年を経過して、これまで接点が乏しかった予防接種被害者と薬害被害者の双方の連携役として行動できる立場となることができたように思っています。規制緩和が医療や医薬品の世界にも大波となっているなか、それになじまない医薬品の安全確保について被害体験をもつものが良識ある専門家や報道関係者と連携して訴えることが重要であると考えます。予防接種禍という表現がありますが、社会の捉え方は薬害とはやや異なるようです。しかし、国家が法を根拠に特定の医薬品を強制し、危険性情報を軽視し、対応を誤って被害を生んだとするなら、薬害以上の深刻さがあるといえます。収録時発言の冒頭、義務化論は歴史への逆行としたのは、144家族の予防接種集団訴訟原告とそのすそのにおられる埋もれた被害者のせつない主張の成果の一つとして1994年予防接種法改正があったのですから、ディベートのひとつの柱に「義務化論」があり、努力義務規定が接種率を低迷させたという論点に違和感をもっていたのです。討論の構成としてそれでいいのですが。はしか対策に苦慮しているわけですが、近々承認されるだろうアメリカメルク社のMMRワクチン輸入や阪大微研会のMR2種混合ワクチンを導入することが浮上すると想定しています。しかし、メルクのMMRは、英国MMR訴訟の被告の1社であり、自閉症問題が懸念されます。3ついっしょの予防などとおとなの勝手な利便性を追い求めてはなりません。子どもの人権を大切にすべきです。病気の子どもを看病する、つらいけれども子どもの病気との闘いを支援し、抵抗力をつけるというもっとも自然の理にかなった基本的な感染症対策を忘れてはいませんか。(書いてから思ったのですが、かつては苦しい闘病が今やワクチンを評価した結果として、免疫獲得の一選択肢になっているということ)本当に麻疹対策が緊急課題なら、その必要性や現行ワクチンの有用性を丁寧に説明することこそ肝要であり、おまけつきMMR、MRでつるような国民を軽く考える姿勢は容認できません。書き出したら話題は尽きません。最後に、放送番組制作の一こまを拝見できたこと、創造的なその現場で生き生きと働く皆さんにお目にかかれたことも内心ワクワクしたものでした。ここでまた感じたことは、子どもを被害者にしたのに、父親はこのように多くの方と出会い、自分の生きがいとして被害防止の行動をして生き生きとしているという「皮肉な現実」。予防接種被害には、この子に注射を打たせた私が悪かったという特に母親に強い自責の念が特異なのです。そして被害者本人は概ね中枢神経をやられて被害当事者としての自己主張ができない事例がほとんどなのです。(家族が声なき声を代弁しなければなりません)この度は本当にありがとうございました。(末尾 略)04.2.26
番組最後の予防接種の議論のところで、竹田前感染研所長が毎年数百名の子どもが亡くなると発言されていましたが、一桁間違っていると思い、3月1日厚労省結核感染症課情報室長加地さんに確認したら80名程度ということでした。加地さんに、竹田さんとNHKとに連絡をとり、再放送の折に訂正をすることをお願いしました。加地さん、NHKともに了解の方向のようです。 以上です。
収録は1週間前の週末に行われました。以下の文章は、そのときに観覧者として参加した感想です。議論の焦点は、「医療・行政サイドから望ましい公衆衛生」vs「人権に配慮した制度設計」となっていたように思いました。まぁ、これはNHKのホームページを見ても、だいたい予想できることですが。。でも、議論の掘り下げが深くて、これまで考えてみなかったような視点も得られ、観覧者として参加して決して無駄ではなかったと思います(収録は非常に長かった...議論の一部はカットされているでしょう)。NHKが番組の準備に途方もない時間をかけていることも明らかで、その取り組み姿勢には非常に好感が持てました。しかし、どうしても喉に骨がひっかかったような違和感がぬぐい切れませんでした。それは、「感染症は人間にとって脅威であり、回避しなければならないもの」という大きな軸があったからです。この軸の存在自体が間違っているのではないかと考える私には、どうしても議論が上滑りしているように感じられました。これは、あるディベーターの方が「予防接種を受けさせないような、意識の低い人がいることが問題だ」と発言したことに象徴されます。そうではないのです。予防接種を受けないのは、子供のことを考えていないからではなく、普通の人以上に真剣に考えている結果なのです。このディベーターの発言は(他の方も同じですが)、「病気は悪」「予防は正」ということを大前提にしています。しかし、「人間はいろんな病気を経験しながら強くなっていくもの」という考え方があってもいいと思うのです。このように考えている人が少なくないからこそ、麻疹の自然感染を選択する人が多くなり、先進国の中で唯一麻疹が流行し続けるのです。私は、むしろ、こうした感覚を大事に残しておく必要があると思っています。「キラーウイルスの逆襲―SARSとの闘い、そして共存へ」(畑中正一)という本のなかに興味深い記述があったので紹介しておきます。この本自体、ウイルスがいかに恐ろしいものか、それに対する備えがいかに重要かということが、専門家としての立場から主張されています。しかし、“個人的な想像”と注記したうえで、以下のような主旨のことが述べられています。『現在、一般的に風邪と呼ばれている病気があるが、3000年前、この病気はSARSのように猛然と人類に襲い掛かったのかもしれない。その後、人類は、感染を繰り返しているうちに、風邪に対する防御力を鍛える一方、ウイルスの方も病原性を低減させていった。最終的に、ウイルスは人類を「宿主」として利用するようになり、今では当然のように共存共栄関係を築いている』また、このホームページの情報源でも紹介している「ヒトとウイルスのデスマッチ」という本にも、以下のような内容のことが書かれています。『エボラ、エイズなど初めて出会うウイルスに対して、最初は激しい症状を引き起こす。オーストラリアでウサギの大繁殖を抑えるために未知のウイルスが持ち込まれたことがあり、なんと99.9%のウサギが死んでしまった。しかし、数年たつと、ウイルスへの抗体を獲得して生き残ったウサギが徐々に増え始める。そして再び大繁殖。こうしたウイルスとの平衡状態に至るには6世代かかるという。ウサギなら数年だが、人間なら200年近い年月だ』ウイルスの活動をなんとか食い止めようとする行動は、実は、本来あるべきバランスを崩してしまうことであり、長期的に人類にマイナスの影響を与えてしまうのではないかというのは、それほど突飛な考え方ではないように思えます。感染症は、人類と対立すべきものではなく、共存すべきものだと思うのです。そして、WHOや行政の対応も、こうした方向性の上に構築すべきなのではないでしょうか。確かに、感染症に対する専門家の努力には頭が下がる思いです。収録でも、ベトナムで実際にSARS抑圧に携わったディベーターの危機意識は、痛いほど伝わってきました。しかし、現在のSARS・鳥インフルエンザに対する姿勢をみると、どうしても、ドン・キホーテが風車に立ち向かっていく情景と重ね写しされてなりません。
遅くなりましたが、再放送の前に感想。・SARS対応の奈良県と宮城県の病院が出ていたけど、隔離施設の面でも大きな格差があり、設備の整った奈良県のVTRでは患者の目線で防護服を着た医師が診察する場面があったが、医師も感染したら大変だからよく分かるけど宇宙服みたいだった。治る病気だと思えないし、絶望的になりそう。宮城の医師の「物もない、人もない、何もない」という汗だくの中の診察は過酷あれでは医師が病気になりそうだ。その状態ににプラスしてSARS対応をしろというのはあまりにも過酷。・いざ、「SARSかも?」という疑いをもった患者がどこに受診するかといえば、真っ先に行くのは「かかりつけ」の近所の病院というのが現実だと思うが、SARSに対応できる病院の公表をしているかといえば、感染を心配した人のパニック、病院の風評被害の恐れということで自治体(公表28・一部公表、非公開19)にも差があり、「保健所に問い合わせてから、医療機関にいくようにするということ」でしたが、「38度以上の高熱、咳、10日以内の渡航歴など」もう少し広く一般に告知すべきではないでしょうか?・開業医としてはどうするべきかという問いに「医療従事者は当然のことながら、隔離に対応できる医療機関にするべき」と言っていたけれど、先の宮城の大きな病院でさえ、あの状態なのにこれから個々の開業医には隔離部屋なり対応は当たり前という態度では現場の医師に対しては机上の空論以外の何ものでもないと思いました。開業する人の負担が大きすぎるのではないか?そこまで、施設に投資するのって大変だと思いました。だとしたら、患者さんの意識も変えないといけないし、自発的な協力というのは大切だなと思う。・現実に中国、台湾の状況を目にしているかたの意見からは日本の対応の甘さを指摘していました。空港の人はみなマスクしたり、博物館など人の集まるところでは体温測定、それぞれの駅には窓口のようなものなど。中国から帰国したときにノーチェックだったのはやっぱり甘いのではないか?厚生労働省の方が「現実に検疫の方が暴力を受けたケースもあり」と言っていたが、渡航者が疑いがあるというのは自分でも認めたくないかもしれない…でも、説明も足りなかったのではないか? 今の状況でもSARSの主な症状はあまり知らない。発症のメカニズムなど不明な点は多いと思うけれど感染伝播力は麻疹ほど多くないと聞いたことがあるし、あまり恐れさせて自発的な協力というのは勇気のいるという環境になっていないかなと思う。差別偏見、自分が病気と言うことを言えないような状況にならないような環境にならなくてはいけないのでは。・ディベーターの方たちの患者が最前の治療を受ける権利を第一に、医師が新感染症の場合は10日間、既類感染症の場合は72時間(3日間)は検討、命じることができることについては一致していたと思う。その中でハンセン病療養所会長のかたの“自然治癒しているから帰っていいよ”というのが当たり前でなかった事をふまえて「隔離」は考えなければいけない。・予防接種は有効で、「種痘の制圧」と「麻疹の制圧の今の状況」が世界地図で比較されていた。麻疹撲滅のために接種を上げようというが、麻疹による被害は数百人といっていたが、実際は数十人の誤り。また、無料化すれば接種率はあがると考えているようだが、意識が低いから高いお金を出すから予防接種をしたくないというのではなく「本当に必要なのかと悩んでいて受けていない親」もいることはその存在さえ知らないようだった。副作用のない予防接種はないけれど「社会の公衆衛生」のためというものならば、それで被害にあった人には保証されるべきという意見には同感。副反応の報告は広く公開し、情報を知らせることで必要な調査が行われるべきであるし、接種率も向上するのではないでしょうか?不信感が大きいのが現実では?・観覧は40名ほどでどんな人が来ているのかなと名札を見てみると、開業医、保健所職員、台湾留学生、中国支社の商社の会社員、主婦、医大看護の先生、HIV NGO職員、幼稚園園長などいろんな人が来てました。それぞれの方のコメントもありましたが、最後のほうに医療従事者のかたが「抗体を持っていなければ病院に勤められませんよとか、インフルエンザの予防接種を受けたくなければ働けませんよというような、そういうふうな考え方もあるのではないかなと思うようになりました」と言った言葉にすぐ、「医療従事者の人権問題に関わってくる問題なので、もうちょっと慎重な議論を」と言ってましたが、観覧者たちにもう少し話す時間があってもいいのかなと思いました。
> なお、番組は2月29日にBS1で放送される予定です。3月以降に再放送もあると思います。NHKBSのWebサイトには3月7日(土)再放送とありますが確認したら3月7日(日)の誤りでした。
> NHKBSのWebサイトには3月7日(土)再放送とありますが確認したら3月7日(日)の誤りでした。栗原さん、情報提供ありがとうございます。何と放送を見逃してしまいました。今度の再放送のビデオをチェックしたので、今度こそ見ようと思っています。そういえば、ワクチントークのWeb サイトでこの番組とセットになっているという番組のNHKスペシャルのことが書かれてあったのですが、(今はありませんね)そのNHKスペシャルの再放送も見逃してしまいました。「データマップ 63億人の地図 第2回 感染症・謎のルート」たまに深夜に放映されたりするようなので、どれかをキーワードに入れて録画できるようにしておこうかと思っています。
> たまに深夜に放映されたりするようなので、どれかをキーワードに入れて録画できるようにしておこうかと思っています。2本ともに録画あります。ご希望ならどうぞ。
栗原さん こんにちは namyです。いつもありがとうございます。再放送で拝見できました!早速、感想等書き込みを〜と思いつつ、日常の雑務に追われてなかなか投稿できないでいます。気長にお付き合いくださいm(_ _)m。<さて、ここからは管理モードです。>録画ビデオの貸し借りなのですが、これは著作権が放送局にあるため、著作権の侵害に抵触してしまいます。せっかくのご好意なのですが、カンガエルーネット上で録画ビデオの貸し借りの情報交換はご遠慮ください。著作権とか法律って難しくて私もよく分かっていないので申し訳ないのですが、安全管理上ご協力ください。<さてさて、ここからは参加者モード>みなさんの貴重な情報日々拝読するのが精一杯で、なかなかレスできずにごめんなさい。今月過ぎれば、なんとか休みも取れそうなので、古〜い発掘レスを連発するかもしれませんが、どうぞよろしくです。ではでは(^ ^)/
> 録画ビデオの貸し借りなのですが、これは著作権が放送局にあるため、著作権の侵害に抵触してしまいます。教えていただき了解しました。
tomop です。私はアンケートに回答していないのですが、以下のように考えています。今現在の考えなので、今後また変わることがあるかもしれません。> 1. SARSをはじめとする、新興感染症について。国の対策は万全だと思いますか? 国はSARS対策として情報提供や相談窓口の設置、予防、訓練の実施などの取り組みを行っています。また、去年、感染症法を改正して、第二次感染を封じ込めるため国の権限を強化しました。果たして対策は万全だと思いますか?封じ込めることで万全なのかどうかわかりません。> 2. SARSなどの新興感染症が発生した場合、どんなことが不安ですか?過剰に不安をあおっているような感じがします。周囲の人たちが不安に思ってしまい、過剰に反応するようになってしまうことの方が不安です。> 3. 「強制隔離」などの強制権について。どこまで認めるべきだと思いますか? どんな場合に認めるべきでしょうか? 海外ではすでに感染が判明した患者だけでなく、感染の疑いのある人やおそれのある人の強制隔離が認められている国もあります。日本ではSARSと天然痘に限り、国の強制権が執行できるよう、法律が改正されました。これについて人権を侵すおそれがあるという指摘もあります。あなたは国の強制権について認めるべきだと思いますか? それはどんな場合に認めるべきでしょうか。認めるべきだとは思いません。過去に「強制隔離」をした病気があって、現在問題になっているものもあると思います。よくわからない新興の病気だからといってすぐに「強制隔離」するのはどうなのでしょうか?> 4. 感染症について。自由なご意見をお願いします。> > 5.その他(ご自由にご記入ください)東洋医学等には風邪をひくことによって、周りの環境に合わせて自分の身体を整えているといった考え方があります。風邪をひかないように予防を程度でしたらいいかもしれませんが、過剰に反応して、過度に心配しすぎるのもどうかと思います。クオンタムゼイロイドという波動測定値があるのですが、過度に不安に思っていることに対して反応するそうです。農薬が心配だと常々思っていたらそれが測定結果として出てしまう、ということです。不安因子が多いとそれにかかりやすくなるという・・・マスコミが今年のインフルエンザは流行して危険だと不安をあおることによって、インフルエンザにかかりやすくなる、かもしれないです。そして、本人にとって必要な病気にはかかるのかもしれないと思っています。インフルエンザでもそうです。インフルエンザの不顕性感染が3割もいると聞いて、その時の身体に必要だったら症状としてあらわれのではないかと考えるようになりました。昨年の今頃などはまだインフルエンザがはやっていると聞いていたので、病院に行くとこわごわ避けるように患者であふれ出る隔離待ちあいコーナーを通り過ぎていましたが、今年はもうちょっと肝がすわってかかるんだったらかかるんだろうと思っています。もしかすると、新型のインフルエンザだろうとSARSだろうと同じなのかもしれません。(といってもSARSのことをよくわかっていないので、進んで病気にかかりにいこうとまでは思っていません。子供に対してはもっとなおさらです。)「病は気から」という言葉がありますが、まさにその通りで本人も過度に心配しすぎることなく、そして、親も過度に心配しすぎることなく暮らしていきたいと思っています。追加して次のことも述べます。息子は先天性の病気があって手術したためずっと大学病院にかかっていますが、ホメオパシーをはじめて、飲み薬をやめることができました。息子の入院中と退院後も息子の身体の専門家と言えない自分がいたのですが、息子の状態を日々観察していて、そのうち専門家だと言えるようになってきました。そして、自分自身に対しても、妊娠前まで、いえ、そういえば出産後も薬を飲んで風邪などを治すと思っていたのが、自然療法を使ってみたり、ホメオパシーを使ってみたり、その時の自分の状態によって少し楽しんで試すようになりました。自分の身体にも少し自信が持てるようにもなってきました。もっともっと自分の身体を信じて対話できるようになっていきたいと思っています。
こんにちは。> 昨年の今頃などはまだインフルエンザがはやっていると聞いていたので、病院に行くとこわごわ避けるように患者であふれ出る隔離待ちあいコーナーを通り過ぎていましたが、今年はもうちょっと肝がすわってかかるんだったらかかるんだろうと思っています。こういう感覚って、とても大事だと思います。でも、世の中、恐怖をあおる報道ばかり多くて、病気に対して普通の態度で接しようにも、できないような状況に陥っている気がします。。ちなみに、私の上司は「鶏肉なんか、今でも生で食べてるよ」とサラリと言っています。そういえば、昨年のSARSパニックのさなか、中国出張を強行しようともしていました。彼は、極めて論理的・合理的な思考の持ち主です。病気に対する考え方のベースとなるのは、価値観・人生観のようなものなんだ、と感じた次第です。でも、こういう考えを持っている人って、マスコミが相手にしないから表に出てこないだけで、けっこう多いと思います。> 息子の入院中と退院後も息子の身体の専門家と言えない自分がいたのですが、息子の状態を日々観察していて、そのうち専門家だと言えるようになってきました。> そして、自分自身に対しても、妊娠前まで、いえ、そういえば出産後も薬を飲んで風邪などを治すと思っていたのが、自然療法を使ってみたり、ホメオパシーを使ってみたり、その時の自分の状態によって少し楽しんで試すようになりました。> 自分の身体にも少し自信が持てるようにもなってきました。> もっともっと自分の身体を信じて対話できるようになっていきたいと思っています。この点も、とても共感できます。